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SL-C3000製品レビュー

 
4GB HDD搭載で使う楽しさが大きく拡がったSL-C3000

私たちの身の回りには情報があふれている。テレビや新聞などから得られる情報、インターネットからの情報、ビジネスシーンに欠かせない情報、プライベートに役立つ情報など、生活に必要とされる数多くの情報に触れることができる。特に、近年はインターネットをはじめとする通信サービスの急速な発展により、私たちはいろいろなルートを通じて、さまざまな情報を入手できるようになっている。ただ、こうした情報をいつでも活用できるようにするには、何らかの形で情報を保存し、携行する必要がある。携帯電話やパソコン、そしてザウルスに代表されるPDAは、こうした情報を携行、活用するためのツールとして、広く利用されている。
これらのモバイル情報ツールはそれぞれに特長があり、得意とされる用途がある。たとえば、携帯電話はコンパクトで携帯性に優れ、パソコンには大容量の記憶メディアに多くの情報を保存することが可能だ。しかし、裏を返せば、携帯電話は記憶メディアの容量が限られており、パソコンはコンパクトなものでも1kg前後の重量になってしまう。モバイルコンピューティングにはいろいろなスタイルがあるが、これらの機器だけでユーザーのニーズを満たすことはなかなか難しいのが実状だ。あふれんばかりの情報を手にできる今日だからこそ、スマートに情報を携行、活用するツールが求められているのではないだろうか。



SL-C3000 今回、シャープが発売した新ザウルス「SL-C3000」は、そんなニーズに応えるべく登場した製品だ。SL-C700/C750/C860で好評を得たスタイルを継承しながら、4GBのハードディスクを本体に内蔵することで、あらゆる情報を保存し、活用できるようにしている。たとえば、役に立ちそうなホームページの内容、ビジネスに必要な文書や資料などを次々とハードディスクに保存しておけば、いつでも好きなときに活用できるわけだ。SL-C3000には、WordやExcelの文書を表示・編集ができる「HancomMobileOffice」が内蔵されているため、モバイル環境でも資料の仕上げや手直などの作業を続けることができる。
 また、ビジネスシーンや日常生活でも役立つ機能として、「広辞苑」「ジーニアス英和・和英辞典」を収録している。ホームページを見ていて、知りたい単語や調べたい語句が出てきたときは、その場で目的の言葉をなぞって検索でき、英単語の発音まで確認することが可能だ。
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 もちろん、PDAとして欠かすことができないスケジュールやアドレス帳、メモ帳、ToDo機能も搭載されている。パソコンと接続すれば、「Intellisync for Zaurus」により、パソコンのOutlookとデータをシンクロさせることも可能だ。パソコンとの接続方法は従来モデルで好評を得たザウルスショットに加え、USBストレージ方式にも対応しており、ザウルスをパソコンの外付けドライブのように使うことができる。USBストレージ方式ではパソコンにドライバのインストールがいらないため、自宅のパソコンだけでなく、オフィスのパソコンなどにも簡単に接続できるというメリットもある。外付けドライブとして認識されれば、あとはドラッグ&ドロップで、簡単にパソコンからデータを保存することが可能だ。おなじみのザウルスショットなら、パソコンに表示されている気になる情報をボタンひとつで簡単に取り込むこともできる。
 インターネット環境はWebブラウザの「NetFront」や添付ファイルの受信も可能なメールソフトなどが整っている。外出先でメールを確認したり、ホームページの内容を取り込んで、ゆっくりとオフラインで閲覧するといった使い方もできる。接続は本体のCFカードスロットに、無線LANカードやデータ通信カードを装着でき、公衆無線LANサービスやプロバイダのアクセスポイントを利用することが可能だ。なかでも無線LAN環境は対話形式で必要な情報を入力できるため、初心者にも設定しやすくなっている。幅広い通信環境に対応していることは、モバイルユーザーにとっても有利なポイントだろう。 
 最近、音楽CDからパソコンで生成した音楽データを楽しめるデジタルオーディオプレーヤー、パソコンで録画したテレビ番組を楽しむビデオプレーヤーなどが注目を集めており、一部の携帯電話でも同様の機能が実現されている。しかし、こうした環境はメモリーカードの容量が限られていたり、ダビングに手間が掛かるなど、実用面にまだまだ不満が多い。その点、4GBのハードディスクを搭載したSL-C3000なら、一台でモバイルAVプレーヤー的な活用が簡単にできてしまう。筆者は録画した番組や音楽再生以外にも自分が出演した番組や関連番組などをSL-C3000に保存し、取引先でのデモンストレーションやプレゼンテーションに利用している。ファイルの転送も前述のUSBストレージ方式を利用すれば、スムーズに行なえる。イメージ  こうした用途以外に、筆者がメリットを感じているのは、ハードディスク搭載でモバイルAVプレーヤー的な活用がしやすくなったことだ。SL-C3000はMP3形式の音楽データをはじめ、Windows Media Playerで採用されているWMA(Windows Media Audio)形式の音楽データ、AQUOS((LC-20B5/LC-15B5など)やAVセンターパソコン「メビウス(PC-TX26GS/PC-TX26G)」、パーソナルサーバ「Galileo」などで録画したMPEG-4(ASF)形式の動画データの再生に対応しており、外出中に録画したテレビ番組や音楽を自由に楽しむことができる。つまり、通勤中にお気に入りの音楽を聞いたり、昼休みに昨夜のテレビドラマを楽しむといった使い方ができるわけだ。
 しかもSL-C3000にはVGAサイズで高精細な表示が可能な3.7インチのCGシリコン液晶が搭載されており、鮮やかな画面で映像を楽しめるのも見逃せないメリットだ。視野角も広いため、多人数でも問題なく、視聴でき、パソコンと違い、どこでも手軽に見せることが可能だ。モバイルAVプレーヤーとして楽しむときのスタイルは、机に置いて見られる「Input Style」、液晶ディスプレイを反転して片手で持てる「View Style」のどちらでも自由に選ぶことができる。音楽プレーヤーを利用するときは、本体を閉じた状態で再生することも可能だ。TPOに応じて、利用スタイルを変化させられるのもSL-C3000ならではの特長だ。
 この他にもXMDF形式の電子ブックビューアなど、SL-C3000にはビジネス以外の使い道もたっぷりと用意されている。仕事はもちろん、プライベートも遊びも十二分に楽しめるSL-C3000は、あふれる情報をスマートに扱えるモバイルツールとしてオススメだ。



Profile
法林岳之(ほうりんたかゆき)
1963年神奈川県出身。パソコンから携帯電話、PDAまで、幅広い製品の試用レポートや解説記事を数多く執筆。2004年にはNHK教育テレビ「趣味悠々〜中高年のための携帯電話ABC」にも講師として出演。「できるWindows XP SP2対応 基本編完全版」「できるブロードバンドインターネット Windows XP対応」など、著書も多数。インターネットでは「ケータイWatch」などに連載する他、「ケータイならオレに聞け」にも出演。自らのホームページも公開中。
法林岳之(ほうりんたかゆき)

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